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おとこの秘図(池波正太郎)

2015/02/26 (木) | カテゴリ:本

池波正太郎著『おとこの秘図』
火付盗賊改方として活躍した旗本・徳山五兵衛秀栄(とくのやまごへいひでいえ)の生涯。

おとこの秘図(裏表紙より)

【上巻】
時は元禄――旗本の息・徳山五兵衛(幼名・権十郎)は、妾腹の子ゆえに父から疎まれていた。剣の修行に明け暮れる十四歳の初夏、侍女への無謀な振る舞いがもとで、父子の不和は決定的となった。四年後、道場主の他界を機に、一介の剣士として生きようと同門の剣客・佐和口忠蔵を慕って江戸を出た。父は子の出奔を利用して、執拗なまでにわが子廃嫡の策謀を続けていた。

【中巻】
権十郎が江戸に帰った翌年、五代将軍・綱吉の死を追うように、反目しあった父は逝った。彼は五兵衛秀栄と名を改め、一家の当主となって新たな道を歩み始めた。結婚を間近にひかえたある日、佐和口忠蔵の異変を聞いた五兵衛は、見えざる糸で佐和口と結ばれているのを知った。時はあたかも、将軍位をめぐる紀伊家と尾張家の暗闇がささやかれ、いつしかその家中に巻き込まれていた。

【下巻】
将軍御狩りの日、暗殺の陰謀を防ぐべく八代・吉宗の身代わりとなった五兵衛は、危うく一命をとりとめた。一方、尾張家に荷担、暗躍したかつての剣友・佐和口忠蔵は死んだ。二十年後、五兵衛には、盗賊・日本左右衛門との人生最後の対決が待っていた。三河・遠江一帯を傍若無人に荒らしまわる、尾張家のはみ出し者らしい……。五兵衛、五十七歳――不屈の魂は、また燃え立った。

レビュー

大悪党とも義賊とも言われる日本左衛門を捕縛し、火付盗賊改方として活躍した旗本・徳山五兵衛秀栄(とくのやまごへいひでいえ)の生涯を描いた作品。

父、義母、義兄から疎外されながらも、用人・柴田宋兵衛とその娘・千の愛情を受けて育った権十郎(秀栄)。
やがて江戸を出奔した権十郎は、京でお梶という女と出逢う。彼女から送られた男女の愛欲を描いた秘戯図。権十郎は、密かにその模写に没頭しはじめる。

自由に生きたいと思いながら、火付盗賊改方という役目も懸命に務める秀栄。その傍ら密かに秘戯図を模写する時間を楽しみにする様子は、現代のサラリーマンを見ているよう。
秘技図のように振る舞いたいと願いならがも、妻は堅物でそれも叶わず。ますます秘技図模写に引きこまれるのは、趣味に安息を憶えるサラリーマンそのもの。

そんな悲しきサラリーマン五兵衛も最後にはささやかな救いが。
五兵衛の下書きを見つけた堅物の妻は、五兵衛の死に際して、妻が耳元でささやく。

「いま一度……いま一度、四十余年前にもどって、初めより、やり直しとうございました」

五兵衛を夫という立場の人間ではなく、男として受けいれたいと思った妻の気持ちが印象に残った。

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