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押入れのちよ(荻原浩)

2015/06/25 (木) | カテゴリ:本

荻原浩著『押入れのちよ』
もの悲しく、切なく、ブラックユーモアとユーモアの怪奇短編9編。

押入れのちよ(裏表紙より)

失業中サラリーマンの恵太が引っ越した先は、家賃3万3千円の超お得な格安アパート。しかし一日目の夜玄関脇の押入れから「出て」きたのは、自称明治39 年生れの14歳、推定身長130cm後半の、かわいらしい女の子だった(表題作「押入れのちよ」)。ままならない世の中で、必死に生きざるをえない人間 (と幽霊)の可笑しみや哀しみを見事に描いた、全9夜からなる傑作短編集。

レビュー

もの悲しいもの、切ないもの、ブラックユーモアやユーモアが溢れるものなど、9編の怪奇短編を収録。
怪奇といっても怖いものはなく人間の味わいを残した幽霊などが魅力で、奇怪な出来事を楽しむような作品集だった。

なかでも気に入っているのが、【お母様のロシアのスープ】【押入れのちよ】【予期せぬ訪問者】【しんちゃんの自転車】

お母様のロシアのスープ

お母様は私たち姉妹に、「人に見られてもいけないし、見てもいけない」という。
でもソビエトの兵に私たちの姿を見られてしまった。
その夜、お母様は私たちの大好きなお肉のたっぷり入ったロシアのスープを作ってくれた。

汚れを知らぬ無邪気な姉妹。
しかし現実は……。
清らかな姉妹の視点で進められる展開と、最後に見せつけられる現実のギャップが強烈な印象を残した。

押入れのちよ

失業中の恵太は格安物件を契約した。
駅から徒歩9分。
日当たりもいい。
風呂付きの1DKだ。
ところがおまけに「ちよ」も憑いていた。

見た目は子供だが言うことに年季が入っている。
恵太が就職先のパンフレットを見ていると、社長の写真を見て「この男はだめだな……」
ちよと恵太の掛け合いがとても面白かった。

予期せぬ訪問者

不倫相手を殺してしまった。
こうなったら死体をバラバラにして捨てるしかない。
そこへ清掃の訪問販売がやって来た。
「清掃用具メーカー創業30周年記念サービスです」

星新一を思わせる結末に冷や汗が落ちた。

しんちゃんの自転車

午後11時すぎ、しんちゃんがやってきた。
ペダルとブレーキの錆びた音とともに。
私は部屋を抜け出して、しんちゃんと遊び回る。
でもしんちゃんの体はちょっと臭い。

体が臭くてもしんちゃんは友達。
明るいしんちゃんが逆に涙を誘う。

収録作品

お母様のロシアのスープ、コール、押入れのちよ、老猫、殺意のレシピ、介護の鬼、予期せぬ訪問者、木下闇(このしたやみ)しんちゃんの自転車。

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