忍者ブログ

あれこれきまぐれレビュー

アウトドア&フィッシング ナチュラム
Home > > 橋ものがたり(藤沢周平)

橋ものがたり(藤沢周平)

2015/09/15 (火) | カテゴリ:本

藤沢周平著『橋ものがたり』
市井に生きる人々の橋にまつわる悲喜の物語10編。

橋ものがたり(裏表紙より)

幼馴染みのお蝶が、仕事場に幸助を訪ねてきた。奉公に出るからもう会えないと、別れを告げるために。「五年経ったら、二人でまた会おう」年季の明けた今、幸助は萬年橋の袂でお蝶を待つが……。(「約束」)様々な人間が日毎行き交う江戸の橋を舞台に演じられる、出会いと別れ。市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しい筆致に描いて、絶賛を浴びた傑作時代小説。

レビュー

橋にまつわる物語を綴った10編の短編集。
将来を約束した二人の待ち合わせ場所、離れた場所に住む二人をつなげる唯一の場所、二人が心を通わせる場所。
橋には人それぞれさまざまな物語があって、暖かく、悲しく、淋しく、楽しい気持ちにさせてくれる。

もしこれが現代の橋が舞台だと、なんだか味気ない気がする。
この頃の橋は、特別なのかもしれない。

なかでも気に入っているのは【約束】
五年前に再会を約束した橋で、幸助は幼なじみお蝶を待っている。
十三のときに奉公へ出るために会えなくなることを、遠くからわざわざ別れを言うために来たお蝶のいじらしい姿に、幼い頃「大きくなったら、幸ちゃんのお嫁さんになるの」と言った情景がよみがえり、年季が明ける五年後に逢おうと約束したのだった。

5年も経てば人は変わるもの。そう自分に言い聞かせながらも、お蝶が来るのを期待する幸助。
汚れてしまった自分を卑下し、再会をまようお蝶。

未だ心はつながっているのに、5年の間に起きたさまざまな出来事に二人の思いがすれ違う。
その様子は心地よい歯がゆさを感じさせる。
やがれ、お互いをわかり合い、ありのままの姿を受けいれる様子には、心が暖かくさせられた。
ラストシーンは、収録作品のうち一番の気に入った場面である。

収録作品

約束、小ぬか雨、思い違い、赤い夕日、小さな橋で、まぼろしの橋、氷雨降る、殺すな、吹く風は秋、川霧。

Comments

※本サイトと関連のない内容のサイトのURLが入力され、宣伝行為と判断した場合、コメントを削除することがあります。
名前
サイト(任意)
※コメント欄には、このブログのタイトル(ひらがな)を含めて入力してください。それがコメント承認ワードになっています。

格安スマホのUQモバイル。
ぴったりプランなら無料通話もコミコミ。
月額1,980円(1年間)。

ブログ内検索

最新記事

プロフィール

プロフィール画像:よそすけ

ブログランキング

  • blogramで人気ブログを分析
  • にほんブログ村 本ブログへ
  • にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
  • にほんブログ村 グルメブログへ
  • にほんブログ村 PC家電ブログへ
  • にほんブログ村 PC家電ブログ パソコン・周辺機器へ

アクセス解析

PR
忍者ブログ [PR]