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遅読のすすめ(山村修)

2013/03/14 (木) | カテゴリ:本

山村修著『遅読のすすめ』
心身のリズムと読書のリズムが呼応する幸せ。

遅読のすすめ 内容紹介(裏表紙より)

読書は速度か?
読書は分量か?
ゆっくりでなければ得られない「効能」が読書にはある。
本を読むこと本来の「快」を取り戻すための、反〈速読〉・反〈多読〉術。
「読むリズムが快くきざまれている時、それは読み手の心身のリズムと幸福に呼応しあっている。読書とは、本と心身のアンサンブルなのだ」
文庫本化にあたり、単行本未収録のエッセイを大幅増補。

レビュー

著者は、日刊ゲンダイに『狐』のペンネームで書評を連載した人物で、『水曜日は狐の書評―日刊ゲンダイ匿名コラム』や、『もっと、狐の書評』が書評の本として出版されている。

本書は、第一部【遅読のすすめ】と第二部【本が好きになる本の話】の二部構成。
第二部【本が好きになる本の話】では、著者の書評を収録。
書評の本が出版されているほどなので、その書評はウマい。
著者の書評を読んで、読みたくなる本が爆発的に増えてしまうのは嬉しい悩みだ。

そんな書評が書けるのも、多くの本を読んでいることに加え、その本の持つ旨味を味わっているからだろう。
その本の味わいや、味わい方を伝えているのが、第一部【遅読のすすめ】になる。

遅読による本の味わい方や、本の味わいだけでなく、精読家たちの読書風景や、その味わいぶりを紹介しているのだが、読んでいるだけでこちらも幸せになってくるほど。
とにかく、本を読むことの幸福感が満ちてくる。
裏表紙の紹介文でも取り上げられているが、以下の著者の言葉がとても印象に残った。
目が文字を追っていくと、それにともないながら、その情景があらわれてくる。目のはたらき、理解のはたらきがそろっている。そのときはおそらく、呼吸も、心拍も、うまくはたらき合っている。それが読むということだ。読むリズムが快くきざまれているとき、それは読み手の心身のリズムと幸福に呼応しあっている。読書とは、本と心身のアンサンブルなのだ
ところで著者は、『吾輩は猫である』を三度目に読んだ時、ある一文に気づいたそうだ。

「呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする」

いままでこの一文に気づかなかったのは、速く読んでいたからとのこと。
この一文の前に続く話をゆっくり読んだことで、その一文がもたらすさまざまな余韻に気づいたのだという。
自分自身も、藤沢周平と星新一の作品で、遅く読むことの効能は体験済みだ。

しかし勘違いしてはいけないのが、遅く読めばいいというわけではないということ。
一ページを読むのに何分以上とか、そういう時間的な長さではなくて、あくまでも自分の心地よいペースで読めばいい。
分かりづらければ、夜、静かな時間に、コーヒーや紅茶などを飲みながら、本に集中して読んでみる。
そして少しだけ、自分のゆっくりとした呼吸を意識して、読んでみる。
そうすると、心地よい読書のリズムが見つかると思う。
それが著者の言う遅読だと思う。

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