忍者ブログ

あれこれきまぐれレビュー

アウトドア&フィッシング ナチュラム
Home > > 長門守の陰謀(藤沢周平)

長門守の陰謀(藤沢周平)

2015/06/22 (月) | カテゴリ:本

藤沢周平著『長門守の陰謀』
さまざまな人々の心の機微が絶妙に描かれており心が揺さぶられる。

長門守の陰謀(裏表紙より)

荘内藩十三万八千石、その藩主世継ぎをめぐる壮絶な暗闘、いわゆる「長門守事件」として史実に残る荘内藩空前の危機を描く表題歴史小説。ほかに、時代小説のもっとも純一な世界を緻密かつ簡潔に描き上げた初期短編「夢ぞ見し」「春の雪」など秀作四篇を収め、藤沢作品の比類ない魅力と興奮を贈る一冊。

レビュー

5編の短編集。
切なくなったり、暖かくなったり。
さまざまな人々の心の機微が絶妙に描かれており心が揺さぶられる。

なかでも、【夢ぞ見し】と【夕べの光】が気に入っている。
どちらも読後に暖かな余韻を残す作品だった。

【夢ぞ見し】
昌江は夫に不満を持っている。
夫・小寺甚兵衛の度を超した無口で、帰宅は夜遅い。
そんな小寺家に、溝江啓四郎という美男が居候することになった。
昌江は、男は顔ではないと思っているが、啓四郎が家にいると少し浮ついた楽しげな気分になるのである。
ある日昌江は、啓四郎と数人の斬り合いに遭遇し、助けに駆けつけた夫の剣さばきを目の当たりにした。

度を超した無口の男を夫に持つ妻の心の機微をユーモラスだった。
昌江の移り動く心の機微が見事で、日常生活に不満を持つ妻が、夫の非日常に出くわした驚きがいい。

【夕べの光】
おりんは、先立たれた夫の連れ子で乳飲み子だった幸助を育ててきた。
しかし六歳になった幸助は、叱れば「ほんとのおっかあでもないくせに」という口をきくようになっていた。
ある日、使い込みと盗みで逃亡している新蔵から呼び出され、一緒に逃げて欲しいと言われた。
おりんは別の世界へつながる道を見ていたが、大事な忘れ物をしているような気がした。

ラスのト数行がとても心地よい。
血のつながりはなくとも母子の絆は強いことが再認識させられた。

収録作品

夢ぞ見し、春の雪、夕べの光、遠い少女、長門守の陰謀

Comments

※本サイトと関連のない内容のサイトのURLが入力され、宣伝行為と判断した場合、コメントを削除することがあります。
名前
サイト(任意)
※コメント欄には、このブログのタイトル(ひらがな)を含めて入力してください。それがコメント承認ワードになっています。

格安スマホのUQモバイル。
ぴったりプランなら無料通話もコミコミ。
月額1,980円(1年間)。

ブログ内検索

最新記事

プロフィール

プロフィール画像:よそすけ

ブログランキング

  • blogramで人気ブログを分析
  • にほんブログ村 本ブログへ
  • にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
  • にほんブログ村 グルメブログへ
  • にほんブログ村 PC家電ブログへ
  • にほんブログ村 PC家電ブログ パソコン・周辺機器へ

アクセス解析

PR
忍者ブログ [PR]