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八日目の蝉(角田光代原作)

映画・ドラマ|2013/01/16(水)

角田光代原作、映画『八日目の蝉』
恵理菜(井上真央)の、誘拐犯の女から受けた母の愛情への気付きが心地良かった。

八日目の蝉 内容紹介(Amazon 内容紹介より)

直木賞作家・角田光代のベストセラー小説、衝撃の映画化!

不倫相手の子供を誘拐し4年間育てた女と、誘拐犯に育てられた女。
なぜ、誘拐したのか?
なぜ、私だったのか?

女として生まれたことの痛ましいまでの哀しみと、それを生き抜く強さを描く、衝撃の人間ドラマ。

希代のストーリーテラー、角田光代が手掛けた初の長編サスペンスであり、最高傑作の呼び声高い「八日目の蝉」。
05年11月から読売新聞にて連載され、 07年第2回中央公論文芸賞を受賞。各メディアから絶賛と驚愕を持って迎えられたベストセラー小説が、遂に映画化。

【ストーリー】
今日まで母親だと思っていた人が、自分を誘拐した犯人だった。
1985年に起こったある誘拐事件―。

不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去る女、野々宮希和子と、その誘拐犯に愛情一杯に4年間育てられた女、秋山恵理菜。
実の両親の元へ戻っても、「ふつう」の生活は望めず、心を閉ざしたまま21歳になった恵理菜は、ある日、自分が妊娠していることに気づく。
相手は、希和子と同じ、家庭を持つ男だった。過去と向き合うために、かつて母と慕った希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜がそこで見つけたある真実。
そして、恵理菜の下した決断とは・・・?

【キャスト】
井上真央 永作博美 小池栄子 森口瑤子 田中哲司 渡邉このみ 市川実和子/余貴美子 平田満 風吹ジュン/劇団ひとり 田中泯

レビュー

実の親の元に帰ってからというもの、誘拐犯の女から受けた深い愛情に蓋をして成長した恵理菜。
それはもう自分でも思い出せなくなっている。
やがて恵理菜は不倫相手の子供を身籠もり、産むと決めたものの、どのように子供と接したらいいのか、母親のなりかたが分からない。
ところが、千草(小池栄子)との旅で母と過ごした地を巡るうち、誘拐犯の女から受けた母の深い愛情を思い出し、おなかの子供が愛おしくなる。

母の愛情を見失っていた女性が、封印してきた誘拐犯の女との思い出を追想していくことで、母の愛情を思い出すという非常にストレートな見せ方だが、それがパッと気持ちの晴れる感覚を呼んで、誘拐犯でも何でも子供への愛情は普遍なんだと気づかされた。
育ての母の普遍的な愛情に救われた恵理菜は、このあと自分の子供にも同じ愛情を注ぎ、育てるだろう。

一方で、実母の愛情は、なぜ恵理菜に届かなかったのかと考えてしまう。
子供への母親の愛情は、誘拐犯の女より実母のほうが深いはずだ。
なのに、恵理菜は実母の愛情を受け容れることができない。

実母が感情的になってしまうのは、子供が帰ってきても母になれない悲しみだ。
どんなに愛情を注ごうとも、母になれないもどかしさ。
心から自分を母と思ってくれない、やるせなさ。
どんなにもがいても、目の前の子供の母親にはなれない。

実母も恵理菜のように、突然戻ってきた子供とどのように接したらいいのか分からなかったのかもしれない。
しかし、自分の子供に愛情を注ぐ恵理菜に接すれば、実母も母になれない苦しみから救われるのではないだろうか。
そう思わせるラストシーンだった。

ところで、物語も良かったが、妙な施設で育ち精神的に病み気味の女性を演じた小池栄子もよかった。
役になりきる演技がすばらしい。

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